夜中の22時、走り屋達のボルテージ一気に上昇する。
場所は愛知県飛島村の某所。
夜中静まり帰った工業地帯にタイヤの擦れた音が響きわたる。
そして辺り一面には焼け焦げたゴムの臭いで包まれる。
そして俺が助手席に乗る86も動き出した・・・。
シルビア、スカイライン、RX-7、パワー車が豪快などドリフトを決めるなかで、
86でのシャープなドリフト。見た目の派手さは周りの車に正直負けているが、
低トルク車での安定したドリフトには俺もエキサイトした。
そして俺の走り屋としての血が騒ぎ出す。
ふと横を見ると、そこまで乗ってきた俺のパートナーRX-8がいる。
いくらセミスポーツカーとは言え、RX-8でドリフトしているやつはいない。
RX-8オーナーは基本的に「いいオトナ」が多く、改造をバリバリする人がいない為だ。
そして改造パーツもものすごく高いのが実情だ。
また、ドリフトはエンジンや足回りに多くの負担をかける。
まさに身を削りながらの荒業なのだ。
それでも俺はRX-8に問いかけた。
「お前も走りたいか?」
帰りの国道23号線、ヤツのエンジンレスポンスは絶好調だった。
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