規制よりも Ⅱ

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とある日、
家に帰ると変なおっさんと嫁ちゃんが玄関の前で話しこんでいた。
 
「あれ、どうしたん?」 と聞くと、
「新聞をとってほしいって・・・」
 
嫁ちゃんはあきらかに困っている様子。
 
「で、なんでした?」 と聞くと、
「新聞を取ってもらえませんか。年末年始だけでもいいんで!」
「あー、うちは新聞取ってないんで。」
 
バタン。(玄関を閉める音)
 
 
年末年始だけ新聞を取る必要性ってなんだよ。
と思いながらあっさりと断った。
 
 
普段の情報収集はテレビとネットがメインになっている。
だから基本的には広く浅く情報をつかんでいるつもりだけど、
テレビは広く浅くだし、ネットだと内容の信憑性や偏りなどもある。
 
新聞は新聞社としての見解もちゃんと読むことができるし、
読みたいと思うことはあるんだけれど、平日は読む時間が無いんだよね。。。
だからコストパフォーマンス的に不要と判断している。
 
 
実際にそんな風に考える人は少なくないと思う。
 
新聞配達屋はこれから先の時代は採算性が合わなくなって
次第に無くなっていくだろうな。
 
 
なぜならば、ネットの発達により情報配信は電子媒体に移っているから。
 
 
 
自称デジタル機器マニアなので、その辺の事情も肌で感じている。
 
 
アメリカでは、Kindleという電子書籍リーダーという物がバカ売れした。
それを追うようにAppleがi-phoneやi-Padで電子辞書市場に攻勢をかけている。
そんな中で日本のメーカー、SHARPがガラパゴスという電子書籍リーダーを発売。
 
いよいよ日本もそういう時代が来るな、と感じた。
 
 
実際のところ、
日本ではマンガや一部書籍をケータイで読むスタイルが以前より浸透している。
ケータイがもっと進化して操作性や文字の閲覧性が高まれば、
ケータイそのものが電子書籍リーダーになっていくことも十分にありえる。
 
 
そんな中で、驚いたことがあった。
 
そのケータイでのマンガ配信月刊ランキングってのがあって、
ビックリしてしまったのが、とある月の月刊ランキング1位がなんと
「いけないルナ先生」だったのだ!。
 
「まさか、この年になってこのマンガに再会してしまうとは・・・」


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[週刊少年マガジンの名作において、センターがなんとルナ先生!?]

 
ルナ先生との出会いは、小学5年生。
友人の家にあった月刊少年マガジンだ。
 
月刊ではあるものの、あの少年誌の「マガジン」に連載されていた
ルナ先生はあまりにも強烈だった。
はっきりいってエロいマンガだった・・・。
その未知の感情に少年の心は激しく動かされた。
 
それからしばらくは裏山の秘密基地に
友人とルナ先生を収集する日々がしばらく続いた。
 
 
そんな事もしなくなってしばらくした中学1年生。彼女は突如現れた。
 
学習塾で真面目に授業を受けている時に
少年ジャンプで大人気連載中の「まじかるタルルート君」の
表紙をしたマンガコミックスが友人よりまわってきた。
 
「いいから読んでみろよっ!」
 
と友人に言われてそのタルルート君を開いてみると、
なんとカバーの中身がルナ先生だったのだ・・・。
 
「うわっ」と声を出してしまい先生に「どうした?」と確認されるも、
「なんでもないです・・・」と動揺しながらなんとかごまかした。
 
後の席では友人達が笑っていたがその後、
自分もさらに前の席にやつにルナ先生を渡して楽しんだ。
 
 
 
どれもこれも、子供の頃の素敵な思い出である。
 
 
 
そして、高校3年生になったある日のこと。
 
 
ルナ先生は、「有害図書」に指定された・・・。
 
 
 
当時はPTAがうるさかった時代。
ルナ先生はそんな教育ママ達のやりだまにあがったのだ。
 
俺は納得いかなかった。
子供だってエロいマンガくらいは読みたいんだ。
エロ本を読んだからいって子供が犯罪を起こすなんて思えなかった。
 
そんな不条理に感じていたことを、
当時の夏休みの宿題だった「青年の主張」にぶちまけた。
 
タイトルは、「規制よりも」である。
 
 
そしたら、担任の先生に呼び出された。
怒られると思った。でも違った。
 
「よくできているから、コンクールに応募しないか?」と。
 
 
最初、内容が内容だけに拒否をした。
でも、先生の熱意に負けて応募することを決めた。
 
さらに俺を悩ませたのは、
応募される作品はすべては高校で実施される「弁論大会」という場で、
全校生徒の前で発表しなくてはならなかった。
 
俺が3年生の時に1年生に従兄弟がいた。
 
俺はその従兄弟の前で、
「エロ本に対して熱く語る男」を演じたのだ。
 
きっと会場は拍手喝采だっただろう。
でも、あまりの緊張で覚えていなかったし、
早く壇上から下ろしてくれ、ってのが本音だった。
 
 
 
そして、今になってルナ先生が月刊ランキング1位。
 
 
俺の熱い主張が当時の多くの大人達の心を動かしたのだろうか?。
 
それはわからない。
 
でも子供を育てる上で「規制よりも大切なこと」。
 
大人が法律によって子供からエロい物から遠ざけることより、
エロいモノを危険性を身をもって教えてあげることの方がよっぽど重要なことだと思う。
だって、子供も大人も規制されたって男はエロい物を欲する動物なのだから。。。
(そして、このランキング1位はそれを証明している)
 
 
※この物語は全てノンフィクションです。

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